社長の仕事術
2008年 9月 30日

ロシアでのビジネス、リスキーすぎますか?

回答者ジャック&スージー・ウェルチ

中国に大きな期待を寄せる一方、ロシアに進出することも考えています。ロシアでの商機について、どう思われますか。

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誰もが中国に大きな期待を寄せています。わが社も先ごろ中国での合弁事業契約にサインしましたが、一方でロシアに進出することも考えています。ロシアでの商機について、どう思われますか。(男性ビジネスマン・ロンドン)
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ロシアには途方もなく大きなチャンスの可能性がありますが、あてが外れる可能性も高い。中国についてもおそらく同じことがいえるでしょうが、私たち外国人にとっては、ロシアのほうが好材料は少なく、明らかな悪材料が多いといえましょう。

ロシアの有望な点を眺めてみましょう。人口10億人をゆうに超える中国と比べると、たしかに数分の1の規模しかありませんが、1億4000万の人口を持つロシアはヨーロッパの国よりも大きな市場であり、日本をもしのいでいます。

また、ロシア経済には間違いなく、なんらかの変化が起きています。過去6年間のGDP平均成長率は、年6%超。これをフランスやドイツと比べてみてください。一方、設備投資の伸び率は過去5年間の平均で年10%以上、個人所得の伸び率は同12%以上です。

こうした成長を牽引してきたのは、ロシアの膨大な天然資源……木材、鉱物資源、そしてとりわけ石油です。実際、ロシアにはエネルギーを自給できるのみならず、主要な輸出国にもなれるだけの石油があります。

しかし、ほかの分野に目を転じると、ロシアの景観は曇ってきます。ロシア経済のおよそ4分の1が、腐敗が蔓延し、ビジネスを公正で透明にする規制などまったく受け付けない闇経済です。私たちはこれまでも規制を官僚的形式主義の最たるものと非難してきました。でも、外国人投資家にとって、ロシアはその反対の見方を余儀なくさせるケースです。規制がまったくない国でビジネスをしようとすると、規制を恋い焦がれるようになることもあります。

中国には違法コピー商品の業者がわんさとおり、中国でビジネスをしようとしている多くの外国企業が、私たちには知的財産保護法のはなはだしい侵害と思われる行為によって妨害されてきました。しかし、中国の違法行為は、ロシアのそれと比べるといくぶん遠慮がちになされています。これは違法行為がロシアの場合ほど役人に容認されていない証拠でしょう。

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プロフィール

ジャック・ウェルチ

1935年生まれ。60年にゼネラル・エレクトリックに入社。81年、同社会長兼CEOに就任。
大企業病に陥っていた同社を変革し、世界最強の企業の1つに育て上げた。
その手法と哲学は、世界中の経営者のお手本となっている。2001年に引退後も、講演・著作を通じてビジネス界の啓蒙に努める。

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