
相場暴落でレバレッジ系マンション大家さんの悲鳴
バブル期にもてはやされた投機的な売買より、長期的な家賃収入が目的の「サラリーマン大家さん」が増えている。
ライター 大正谷成晴=取材・文
編集部 確かに物件価格の地域格差や、上昇のピークアウトが指摘されています。
東 僕は首都圏近郊を中心に物件を見ていますが、東京都23区内はすべて物件高です。利回りも5%くらいなので投資としては成立しません。それに加え、昨年12月、さらに今年4月の2段階で、金融機関の融資条件がとても厳しくなりました。僕はボランティアで不動産投資のアドバイスを行っていて、投資希望者に物件や金融機関を紹介することもありますが、昨年12月以前には通っていた審査が、いまは通らなくなりました。
山 1、2年前に新築の区分所有を買った投資家は、結果的に高値づかみになっていて、利回りも4~5%で厳しい状況と聞きます。融資条件の厳格化は東海地方も同様。銀行は昨年来のミニバブルを恐れていて、自己資金2割を条件にするなどフルローン(全額融資)は厳しいです。
新築を扱う投資家にとっては建築資材の高騰も深刻で、利回り低下を招いています。今後、個人投資家みずからが新築物件を建てるケースは減ると思います。
赤 金融機関は個人投資家の適格条件を厳しくしているようで、富裕層でない個人は一棟丸ごとはもちろん、複数の区分所有物件への投資も難しくなるでしょう。
山 業者でさえそうなのに、個人がキャピタルゲインを当て込むのは危険。それよりもちゃんと勉強して、資金や利回りなど採算ベースに合うかどうか考えたうえで買えばいいんです。適正な家賃設定で利回りが取れればいいと考えるべき。結局、そうやって勉強しない人が高値づかみや低い利回りに苦しめられています。
編集部 個人投資家は長期安定的な収益を目指すべきということですね。では市況のほかに、不動産投資にまつわる驚くべきエピソードがあればご紹介ください。
悪徳業者、詐欺……投資家を襲う罠
東 とんでもない話がありまして。勤務中にある方から、「東京都江東区に利回り30%の物件がある。即決するなら売るので、すぐ手付金を振り込んでくれ」という電話をもらったんです。確かにまたとない好条件ですが、ちょっと怪しい。「勤務中だし、ちょっと待ってください」と伝えておき、夕方になって急いで物件を見にいったら、驚いたことに、その部屋がないんです。確か「509」号室を紹介されたのに、そのマンションには「508」までしかない(笑)。じつはこれ、手付金詐欺だったんですね。条件に目がくらんで即決でお金を振り込まなくて助かりました。ちなみにその詐欺師ですが、数年前にばったり繁華街で顔を合わせまして。そのときも勤務中だったのですが、思わず胸ぐらをつかんでしまいました。
編集部 それはすさまじい経験ですね。なにより引っかからなくてよかったです。
武田薬品、富士通、資生堂……。経営者の知られざる素顔を描く。
絶好調企業は必ず効果的な「朝礼」をしている!レポートはこちらから





























