社長の仕事術
2008年 10月 16日

聖域タイム活用:ソニー会長 ストリンガー

達人直伝「無自覚のロスタイム」完全撲滅法

日米欧を行き来するソニー初の外国人CEO。超多忙日程を乗り切る秘訣は、移動時間の使い方にあった。

Size: 
smaller
default
larger

『どこでも垂直起動するコツは「集中とリラックス」にあり』

米国から日本へは1人で移動

――ソニー本社のある日本に2週間、米欧にそれぞれ1週間。ハワード・ストリンガー氏の1カ月はきわめて多忙だ。

いまの役職に就いて以来、私は日米欧など世界各地を飛び回っています。その際にどのような日程の組み方をしているのかというと、私のスケジュールは長期的な計画によって決まることがほとんどです。つまり、たいていは特別なイベントをベースに決められているのです。

たとえばヨーロッパでソニー・エリクソンの取締役会があれば、それがまずスケジュールの中心になる。あるいはアメリカで米国ソニーのボードミーティングがあれば、それを入れなければいけない。日本のソニーの取締役会もあります。また、投資家との会合に出席することも大事な仕事ですから、そういう行事を柱にしていくということです。

<strong>ソニー会長 ストリンガー<br>
</strong><em>―Howard Stringer</em><br>
1942年、英国ウェールズ生まれ。<br>
オックスフォード大学を卒業し、米CBSへ。<br>
報道番組の制作、放送部門社長などを経て、97年、ソニー米国法人社長。<br>
2005年から現職。
写真を拡大
ソニー会長 ストリンガー
―Howard Stringer
1942年、英国ウェールズ生まれ。
オックスフォード大学を卒業し、米CBSへ。
報道番組の制作、放送部門社長などを経て、97年、ソニー米国法人社長。
2005年から現職。

ほかにも、私がソニーの「顔」として出席しなければならないセレモニーがたくさんあります。とくに、アメリカではこの種の行事が少なくありません。映画の試写会とか、ソニーがスポンサーをしているスポーツのイベントなどです。
 ですから、いまではスケジュールのほうが私を支配しているような感じです。以前はソニー以外のいろいろな任務も引き受けていましたが、そのような時間は取れなくなりました。

その中に、なんとか家庭生活を組み入れようとしています。最近は日本で過ごす時間が増えてきましたから、私のほうがイギリスの家族のところへ戻るよりも、家族が私の居場所へやってくるほうが多くなっています。

――ストリンガー氏はイギリス・ウェールズ生まれの65歳。米国法人社長などを経て2005年6月、現職に就任。以来、長距離移動を挟んだ緊密なスケジュールをこなしている。

それにしても「距離」は頭の痛い問題です。私は先週、投資家向けの会議に出席するためユタ州へ行きました。これはアメリカ企業の主要なCEOや投資銀行、プライベート・エクイティのメンバーらが集まる非常に重要な会議なので、なんとしても出席しなければいけません。

ただ、私がスピーチするのは木曜日なのですが、ユタというのはどこから行っても遠い場所ですから、実際にはほとんど一週間費やしてしまいます。そのうえアメリカで用事を済ませたあと、翌週月曜日に東京の本社へ来るとしたら、土曜日の飛行機でたたなければなりません。

日本のトップによく冗談を言うのですが、彼らは月曜日に日本をたてば月曜日のうちにアメリカへ着く。そして木曜日に仕事を終えてそのまま帰国すれば、週末はまるまる日本で休めるわけです。でも私の場合は、土曜日にアメリカをたたなければいけないから、週末がどこかへ消えてしまうのです(笑)。

1 2 3 4 次のページへ
Feedback
この記事を 全部読んだ
  一部だけ読んだ
  あまり読まなかった
内容は とても参考になった
  まあ参考になった
  参考にならなかった
 
サイト内検索
プレジデントのおすすめ記事
特集
経営者たちの40代

武田薬品、富士通、資生堂……。経営者の知られざる素顔を描く。

朝礼のヒント

絶好調企業は必ず効果的な「朝礼」をしている!レポートはこちらから

プレジデント最新記事