
定年後まで「陳腐化しない」キャリアのつくり方
「自分のキャリア」50%上方修正計画【1】
なかなか掴みづらい自分のキャリア……。どうしたら目標を見つけられるかなど、会社任せではない職業設計の方法を紹介する。
リクルートワークス研究所 所長 大久保幸夫/荻野進介=構成
3つの問いで目指す山を見つける
そうはいっても、「自分が登るべき山はどうしたら見つかるのか。いったい何から手をつければいいか、皆目見当もつかない」という人も多くいるだろう。そうした人は、次の3つの問いを自分に投げかけてほしい。
(1)「何が得意なのか」
(2)「何をしたいのか」
(3)「何をすることに価値を感じるのか」
実は、これがキャリアの自己イメージを形成するための3大要素なのだ。キャリア研究の大家であるシャインによれば、この3つの問いに対する内省がキャリアの基礎になる。
たまに「キャリアなんて考えても仕方がない。どうにかなるさ」とうそぶく人がいる。確かに、そう考えるのも無理はない。なぜなら、「自分は何がやりたいのか考えてみよ」といわれても、多くの人にとってはすぐに結論を出すのが困難だからだ。
もちろん、やりたいことが見つかったとしても、思い通りにうまくいくことは稀である。会社の都合で希望の部署に異動できない人のほうがほとんどであろう。だから、「考えなくてもいいや」となってしまうのだが、そういう姿勢が後悔を生む大きな原因になる。
ここで、自分のキャリアについて、しっかり考えておくことは決して無駄にならないことを肝に銘じておきたい。時間はかかるかもしれないが、必ず何らかの成果に結びついていく。私がキャリアデザインの必要性を強調する理由もそこにあるのだ。
目指す山が決まったら、いよいよ登り始める。道は長く険しい。山登りを始めたら、専門外の仕事は断るくらいの気概を持ちたい。山登りは筏下りとは反対で、偶発性よりも計画性や戦略性が大切になってくるからだ。年代別の具体的な処し方については次回以降で解説するので、ぜひ参考にしてほしい。
大久保 幸夫
リクルートワークス研究所 所長
おおくぼ・ゆきお●1961年生まれ。83年一橋大学経済学部卒業後、リクルート入社。99年、現在の研究所を立ち上げる。『ビジネス・プロフェッショナル』など著書多数。
武田薬品、富士通、資生堂……。経営者の知られざる素顔を描く。
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