
【公務員】 地方&国家公務員に強い85
「10大格差」大学・学部別全データ(4)
国家公務員I種は東大が他大学を圧倒する。地方公務員には中堅大学の名が並ぶ。
ジャーナリスト 平尾俊郎=文 ライヴ・アート=図版作成
天下りや高額退職金、果ては居酒屋タクシー……。逆風にさらされている公務員だが、依然として根強い人気に支えられている。国家公務員I種は東大が他大学を圧倒する。地方公務員には中堅大学の名が並ぶ。
国家公務員は東大圧倒、地方公務員は……
天下り、高額退職金など官僚批判は後を絶たない。最近では年金記録漏れ問題、防衛省の不祥事、道路特定財源を使ったマッサージ機購入、居酒屋タクシー……、と官僚・公務員への風当たりは強い。
2008年度の国家公務員・種の合格者は東大が417人で他大学を圧倒している。しかし、ここ数年、減少傾向にあるという。高収入が期待される外資系の金融機関やコンサルティング会社へ流れる学生が増加している。さらに、一連の不祥事などによって、公務員人気はやや陰りが見え始めているようだ。
東大に続き、京大(161人)、早大(101人)と続くが、順位の変動はあるものの、上位大学はお馴染みの顔ぶれが並ぶ。実際、各大学の就職課によれば、大きな変化は見られないという。
教員と地方自治体の一般職を除けば、私たちに最も身近な地方公務員は警察官と消防官である。ランキングを見ると国家公務員を多く出す国立大や、大手民間企業への就職率が高い有名私大の名は見られず、総じて、偏差値は高くないが、学生数が多い大学、地方出身者が多い中堅大学が名を連ねている。順位は異なるが、警察官・消防官ともトップ3は日大、国士舘大、東海大が占めた。
警察官のトップは日大の155人で、2位の国士舘大の105人を引き離す。学生数8万人を誇る日本一のマンモス大学が最も多く警察官を輩出している。
「特に理由はなく、母集団が大きいことが第1の理由でしょう。1学年あたりの学生数は1万7000~1万8000人。日本大学の卒業生はここ1~2年のうちに100万人を突破します」
と就職課は説明する。ランキングに名を連ねた大学の大半は、学生数2万人以上のマンモス校である。そういう意味で、2位の国士舘大105人は光る。
「1学年の学生数は日大の5分の1程度。日大の就職課とは交流があり、いつも合格者数をとるか、合格比率をとるかで競争し合います」(就職課)
ランキングには名前がないが、警察官の就職実績を前面に打ち出す大学がある。日本文化大学(東京・八王子)で、昨年度は1学年約200人中約4分の1の51人が合格。就職課は「比率でいうなら間違いなくウチが日本一」と胸を張る。
消防官になると1位と2位が逆転する。トップは国士舘大の73人。その原動力となっているのは、体育学部内に数年前に創設されたスポーツ医科学科である。
「高齢者スポーツの指導者の養成を目的として、単位を修了すると救急救命士の資格が取れる。消防官合格者の4割前後は同科の学生です」(就職課)
6位の川崎医療福祉大学(岡山)も健康体育学科の中に救急救命士の育成プログラムを持つ。
「警察官試験も併願する学生が多く、両方合格した場合は多くが消防官を選択します。警察官よりまだリスクが少ないことに加え、異動・転勤の心配のない消防官が好まれています」(就職課)
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