
10年後も値下がりしないマンションの共通点
住み替え、建て替えの裏ワザ【6】資産価値
いま住宅市場では、いったいどんな住まいの資産価値が高いのだろう。
ジャーナリスト 平原 悟=文
住み替えを考える際にもっとも気になることは「家がいくらで売れるか」「いくらで貸せるか」ということ。自宅の評価額がローンの残債より低ければ、簡単には売却できない。貸すにしてもローンの支払額よりも低い家賃しか設定できなければお手上げだ。
住まいの資産価値を知っておく。これが極めて重要なのだが、では、いま住宅市場では、いったいどんな住まいの資産価値が高いのだろう。
まずは、マンションから見てみよう。一般にマンションは購入から1年で10%、その後は毎年4%程度ずつ価値が下落するといわれる。そんななかで、価値の下がらないマンションがある。例えば「恵比寿ガーデンテラス壱番館」は、築12年の中古マンションだが、現在の取引価格は売り出し時より9%も高い。03年分譲の「白金タワー」に至っては、新築時価格よりも5割も高い価格で売買されている。
値崩れしない物件の共通点を不動産市場の分析マーケティング会社アトラクターズ・ラボ代表の沖有人氏は、こう解説する。
「飲食店で地域一番店という言葉がありますが、マンションも同じです。その地域で誰もが一番だと認める物件がある。こうした物件は、利便性のよい駅前に程近く、広い敷地に余裕を持たせて建っている。恵まれた環境にあり、地域のランドマーク的存在で、多くの人がその町で一番価格が高いといった印象を持つ。結果として、古くなっても値段が下がりにくいのです」
この傾向は首都圏に限ったことではない。全国どこでもそこに住む“地元の名士”たちが購入したい。住みたいと考える地域一番マンションがある。ただし、これらは周辺相場よりも価格が高い。表にある地域一番マンションも大半が億ションだ。
では、二番手のマンションはどうか。
「二番手以下はプレミアが付かないため、価格も市場相場並みになってしまう」(大手不動産会社営業担当者)
むしろ、低価格の物件で値下がり率が小さいケースもある。
「例えば、コスモスイニシアやゴールドクレストなどが手がける物件は、最高級ではないし、地域一番にはなりそうもない。でも、分譲価格が圧倒的に割安のため、中古になっても値下がり幅はゆるやかで、地域によっては値上がりする場合もあります」(沖氏)
値下がりの少ない物件について、多くの専門家は「将来的にも変わらない優位性を持っていること」と指摘する。この典型が大きな公園との隣接である。例えばJR錦糸町駅至近の「ブリリアタワー東京」。町のイメージは高級とは言い難いが、建物南側は墨田区立の錦糸公園に接して、将来にわたって陽当たりが遮られる心配がほとんどないことが、資産価値を守っている。
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