達人のテクニック
2009年 1月 05日

元サラリーマンがなぜ家賃収入100万超のハッピーリタイアを実現できたのか

ルポ!「人生の選択」笑うアリvs泣くキリギリス【マンション1棟買い大家さん】

少し前まで一見平凡なサラリーマンだった。それが今は、早期退職後悠々自適の生活を送っている。

「成功の鍵は、まず優良物件のオーナーになることです。満室時に16%以上の高利回りが期待でき、中古でも築15年以内、すなわち平成築の物件であること。前年度の稼働率が80%以上の好立地で、今後も同じくらいの稼働率が見込めなくてはなりません」

この原則に従い、山田さんはその後、札幌、群馬県太田市の中古アパート、埼玉県本庄市の中古マンションを、自己資金と以前買った不動産の共同担保で次々購入。札幌では、東京などと異なり、礼金ゼロは当たり前で容易に引っ越すケースが生じることも知った。

サラリーマン大家さんとして、アパート経営の本とセミナーのDVDなども出している山田さん。「自分のやり方から学んで、成功してくれる大家さんが出たらうれしい」。
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サラリーマン大家さんとして、アパート経営の本とセミナーのDVDなども出している山田さん。「自分のやり方から学んで、成功してくれる大家さんが出たらうれしい」。

そこで山田さんは、稼働率を上げるため、100円ショップなどを利用して、なるべくコストをかけずに中古物件をリフォーム。仲介業者とも話し合い、札幌以外の場所でも礼金をゼロにし、家賃も最低水準に抑える。学生時代に住み込みで新聞配達をし、その後アパート暮らしも経験している山田さんは、借り手の気持ちをよく理解できる。何より、もともと利回りが高い物件だからこそ家賃を下げられるのだ。結果、どこの物件も稼働率は9割近い。

何事も自分で体験し、そこから学ぶことを大切にしている山田さん。最近、ネットカフェ難民のニュースを見て、自ら東京・蒲田のネットカフェに宿泊してみた。

「体を伸ばせず、ぐっすり寝ることなんてできませんでした。長く寝泊まりして働く力が湧くはずがない」

山田さんは、1人の大家として、ネットカフェに寝泊まりするいわゆるワーキングプアの人々に、自分のアパートに入ってほしいとすら思ったという。

「東京で暮らせないなら、太田や本庄などの比較的発展している地方都市で出直すといい。私のアパートには横になれる場所も、お風呂もあります。働く場所も比較的多く、稀少な高利回りのアパート物件はそんな活気ある地方都市にこそ残っているのです」と山田さん。3人の子どものうち末の息子は大学生でまだ学費がかかるが、山田さんの懐には月額約112万円の家賃が入ってくる。2006年春、50歳で念願のハッピーリタイアを実行した。

「多くの人が退職金を不動産投資につぎ込んで失敗しがちですが、私はサラリーマンという安定した身分のうちに投資し、失敗から学んだ。退職後、幸福に長生きしたいという目標があったからです」と山田さんは言う。実は、山田さんの父親は、退職後2年ほどで亡くなった。だから、若い頃から自分は50歳でリタイアして老後を楽しみたいと強く念じていたのだという。

常に自身の立場を客観視して、そのときに必要な手を打つ客観的視点を自身の中に持つ。時代に文句を言わない発想の転換と努力により、山田さんは理想の老後をつくり上げたのだ。

>>【ルポ!「人生の選択」笑うアリvs泣くキリギリス】では8人のルポを連載。目次はこちらから!

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