
飯島 勲|政治家の口利きと公共事業の闇を暴く
「リーダーの掟」
1月26日に都内のある会合で私は講演をしました。「数カ月後に、西松建設の政治献金が問題化する」と。
小山唯史=構成 浜村多恵=撮影
私は知っていた。西松建設、黒い献金
1月26日に都内のある会合で私は講演をしました。「数カ月後に、西松建設の政治献金が問題化する」と。講演を聞いた人々は、いまごろびっくりしているかもしれません。
西松建設は、岩手県や宮城県における過去のダム工事で、共同企業体の一員として100億円ほどの工事を受注していますが、会社規模や営業活動から見て、疑問に感じていました。小沢一郎氏への献金も突出している。
政党助成金制度ができたとはいえ、企業からの政治献金なしに、通常の政治活動を行うことは不可能です。政治献金の中には、志ある政治家に日本の未来を託すべく、純粋な気持ちから行う「浄財」もあれば、様々な思惑が絡んだものもあります。
見返りを期待しての、いわゆる口利きとは別に「口止め」ともいうべき種類の献金もあります。
鳩山邦夫総務大臣の「かんぽの宿」「中央郵便局」などにみられるクレームで、日本郵政グループの業務は事実上止まってしまっています。このような政治家からのクレームや批判を受けるのを避けるべく、与野党問わずカネをばら撒く企業があるのです。10万、20万単位で少額の献金を引き受けたりパーティ券を買うのです。
この議員は受注のために口利きしてもらうという方向で役立つ存在ではないが、敵に回して、施工の段階で「景観に配慮して工事を中止すべし」と騒がれたら面倒なことになると考えるのです。企業にとっては「この件で横から口は出さずに、黙っていてください」という含みを持たせた「保険」としての付き合い。ですから野党議員にも献金が渡ります。ビルの基礎工事で掘り出した土をダンプで運び始めたら、建設反対の住民運動が起きた……などということは、よくある話。献金ではありませんが野党組織に属している業者を工事に使って、反対しにくくさせることもあるのです。
では、何千万円という見返りが得られる「口利き」は実際どのように行われるのか。
武田薬品、富士通、資生堂……。経営者の知られざる素顔を描く。
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