
飯島 勲|タイミング、内容……賢い謝罪会見の流儀
「リーダーの掟」
不祥事や事件の謝罪会見、釈明会見……公の存在にとって、時として意に反して発生する頭の痛い問題です。
小山唯史=構成 宇佐見利明=撮影
うるさい社会部を手際よく追い出す
不祥事や事件の謝罪会見、釈明会見……これらは、企業や政治家、官庁など公の存在にとって、時として意に反して発生する頭の痛い問題です。
ここ数年、企業幹部が揃って頭を下げる光景や大臣のお詫び会見を、国民は何度も目にしてきました。対応の仕方を誤れば、船場吉兆や雪印乳業、雪印食品、何人かの大臣たちのように、身の破滅です。
危機管理責任者として必要ないくつかの知恵について語ってみましょう。
まず、誰も意識していないのが「場所」の問題です。謝罪会見をどこで行うのがよいのか。
私が首席総理秘書官を務めていた時期、道路公団の副総裁逮捕という事件が起こりました。このとき、私は霞が関の日本道路公団の本部での会見・発表はいっさい行わないように指示しました。では、どう対処したのか。
監督官庁である国土交通省に公団トップである総裁が出向いて報告し、お詫びと今後の方針に関する説明を行うようにしたのです。そして、その機会を生かして、国交省の記者クラブで会見する段取りにしたのです。
なぜか。逮捕者が出たという情報が新聞社やテレビ局に伝われば、徹底的な追及をすることで知られる社会部の記者が道路公団に押しかけます。事件の内容もよくわからないまま、とにかく飛んで来たという記者も中にはいるでしょう。取材陣は、副総裁逮捕の次にはいったいどんな動きが起こるだろうか、事件の今後の新展開を見逃すわけにはいかないと、公団内に待機し続けます。
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