トレンド発掘隊
2009年 6月 15日

くつろぎと落ち着きで復活を狙う高級「喫茶店」

「高齢者が増える中で、落ち着いた年齢層の方に、くつろぎの空間を提供したい」

キーワード: 生活 サービス 趣味
Size: 
smaller
default
larger

渋谷で時間があると、必ずと言っていいくらい立ち寄るのが、宮益坂と平行に走る路地にひっそりと佇む、茶亭「羽當(はとう)」である。コーヒー1杯800円、これが決して高くない……と思えるから不思議だ。

「店を開いて20年になります。売り上げが落ちた時期もありましたが、スタイルを変えずにいることを大切にしてきました」と話すのは店員の寺島和弥さんである。

羽當には、休日は会話を楽しむ女性客やカップル、平日はビジネスマンが多く来店する。
写真を拡大
羽當には、休日は会話を楽しむ女性客やカップル、平日はビジネスマンが多く来店する。

かつては街それぞれに「羽當」のような行きつけの喫茶店があった。静かにコーヒーを飲みながら、音楽を聴き、物思いにふける。読書もするし、ときには、仕事の打ち合わせに使うこともあった。

海外のカフェチェーンが日本に入ってきたころから喫茶店は停滞していたのだが、最近、復活の兆しを見せている。コーヒーが1杯1000円近くする高級喫茶店も増えてきた。

「高齢者が増える中で、落ち着いた年齢層の方に、くつろぎの空間を提供したい」と話すのは「椿屋珈琲店」というブランドで、喫茶店を展開する東和フードサービスである。大正ロマンをイメージした店内は、セルフサービスのカフェに抵抗がある世代──主婦層や団塊世代を意識しているとか。

1997年に1号店がオープンしたというから、ちょうどカフェが日本に上陸してきたころである。現在6店舗あり「面影屋」という別ブランドの喫茶店も展開するなど、確実にファンを増やしている。

昼下がりの「羽當」で、一人コーヒーを飲んでいると、「私、タバコ吸っても大丈夫ですか」と後ろの席の茶髪の女の子が声をかけてきた。こういう見ず知らずの人の心配りに出合うと800円は安いと思ってしまう。いつもはタバコを毛嫌いしているのに、「どうぞ」とやさしく返事をした。

プロフィール

内海 準二

Feedback
この記事を 全部読んだ
  一部だけ読んだ
  あまり読まなかった
内容は とても参考になった
  まあ参考になった
  参考にならなかった
 
サイト内検索
プレジデントのおすすめ記事
特集
経営者たちの40代

武田薬品、富士通、資生堂……。経営者の知られざる素顔を描く。

朝礼のヒント

絶好調企業は必ず効果的な「朝礼」をしている!レポートはこちらから

プレジデント最新記事