実践ビジネススクール
2009年 6月 17日

「悪い情報」を部下に報告させる仕組み

予算オーバー、顧客の不満、事故の可能性……「聞きたくない情報」を収集するには

自分の部署の上司にはもちろん他の部署の上司にも異論をぶつけられる雰囲気があることも、きわめて重要だ。

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重要な情報がそれを必要とする人間のところに届くのを妨げる、どの組織にもある障壁を打ち破るために、マネジャーや組織が採用できる戦略を以下にいくつか紹介しよう。

●情報を伝えた人間を冷遇しないと約束し、その約束を守る

自社の文化を変えるために、インパクトはまず、「正直第一」を自社の中核的企業価値と位置づけた。同社の共同創設者でCOO(最高執行責任者)、ジョン・ピオットは言う。「われわれはマネジャーにこう伝えている。『悪いニュースを伝えたことで君たちが不利な扱いを受けることはないが、真実を伝えなかったら君たちの立場は悪くなる。われわれが悪い情報を知らされず、いきなり問題に直面するようなことがあったら、それは解雇の理由になる。真実を伝えているかぎり、われわれは必ず問題に対処する方法を考え出す』」。

「真実を伝える人間を冷遇しない」というのは常識のようだが、実行するのはきわめて難しいと、『Bringing Out the Best in Others(他者の最善を引き出す)』(2003年/邦訳なし)の著者、トム・コネランは言う。自分の部署の業績に影響する悪いニュースを知らされたマネジャーが、腹立たしさを覚えるのは無理もないからだ。

だが、そうした感情に屈してしまったら、コミュニケーションの経路を確実にふさぐことになる。「人件費が予算をオーバーしたと報告したマネジャーに、私が激昂して『17.5%を超えたなどという報告は2度と聞きたくない』という類のことを言ったとしよう。この先、そのマネジャーの部署の人件費が19%になることがあったとしても、私はそれを知らされない」。

悪い知らせを聞くと怒りが顔に出るマネジャーは、その怒りが状況に対するもので、それを伝えた部下に対するものではないことを説明すべきだと、コネランはアドバイスしている。

ラリー・ジョンソンとボブ・フィリップが、『Absolute Honesty:Building a Corporate Culture That Values Straight Talk and Rewards Integrity(絶対的な誠実さ:率直な話し合いを促し、誠実さに報いる企業文化を築く)』 (2003年/邦訳なし)で指摘しているように、メッセージを無視することも、部下の意欲をそぎ、2度とこんなことはしないでおこうという気にさせる。

社員に対する信頼を示すことも必要だ。ジョンソンは問いかける。「あなたは会社の業績や財務に関する数字を社員に知らせているか。社員に意思決定の権限を与えているか。あなた自身や会社がミスをしたときに、それを社員に伝えているか。会社の戦略計画を積極的に社員に知らせているか」。

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