
民主党政権を挫く「魔の火薬倉庫」
「熱狂なき支持」でも第一党は確実。政権交代の足音が近づいているが……
<7/13最新号からチョイ読み>「自民190、民主は230」。刻々と迫る解散総選挙の票読みを自民党選対筋はこう弾く。
政治ジャーナリスト 平川悠三=文
小沢氏の長年の政治遍歴を見ると「自分が苦境に置かれたとき、他党を巻き込んだ政界再編を仕掛ける」という法則にぶちあたる。2007年11月、自民党との大連立構想は記憶に新しい。新進党党首のとき橋本龍太郎首相との保保連合を仕掛け、自由党党首のときは、短期間ではあるが自自連立を実現した。
岡田氏が代表になると小沢氏は否応なく非主流派になるから、政界再編に走る可能性が出てくる。このとき、選挙で政権を取る正攻法を突き進む岡田執行部は混乱に陥り、分裂含みの展開となっていただろう。
もう一つ、小沢氏自身の「コアな支持層」も見落とせない。民主党の政党支持率は最近、20%前後で推移しているが、そのうち5%程度は小沢氏個人への支持層と言われる。もし岡田体制ならこの5%は、民主党支持ではなくなったかもしれない。5%という数字は、政権選択を決定づける数字だ。
鳩山氏が代表になったことで、党分裂という最悪のシナリオの芽を摘み、小沢支持票をつなぎ止めた。これが「熱狂なき民主ブーム」につながっている。
官房長官は菅氏か岡田氏が有力
「鳩山内閣」の顔触れはどうなるのか。要役・官房長官には菅直人代表代行、岡田幹事長の両氏が有力候補だ。だが、2人は最近、小沢氏と関係がしっくりいっていない。挙党態勢を維持するため、2人の起用は回避される可能性もある。その場合は「消えた年金」問題で名を上げた長妻昭政調会長代理ら中堅議員が抜擢される可能性もある。地味だが党のマニフェストづくりを仕切ってきた直嶋正行政調会長も候補の一人だ。
官房副長官、首相補佐官らは小沢鋭仁、松野頼久、平野博文ら三氏の鳩山氏側近が名を連ねるだろう。松木謙公氏ら小沢氏側近が小沢氏との連絡役として官邸入りする可能性もある。
他の閣僚は、野党時代の活躍ぶりを考慮して人選することになる。例えば厚労相は長妻氏、耐震偽装事件の追及で鳴らした馬淵澄夫氏は国土交通相が適任か。前原誠司氏は外相か防衛相を希望するだろうが、彼のタカ派的政策は党内で突出しているので、反対論も出るだろう。
連立を組むことになる社民、国民新の両党からも1人ずつ入閣。自民党を離党した渡辺喜美氏が新党を結成、連立に加われば渡辺氏も行革担当などで閣内に入るだろう。民間人からも複数が起用される。片山善博前鳥取県知事、榊原英資元大蔵省財務官らの名が挙がっている。
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