
【2】根拠のない自信家タイプ「でも、面倒なことをするのは嫌だ!」
6タイプ別「グズ、後回し、大慌て」の克服法
根拠のない自信家タイプは、裏方的な仕事が苦手です。自分はグズだという自覚もありません。
立正大学心理学部教授・文学博士 齊藤 勇 構成=村上 敬
根拠のない自信家タイプは、裏方的な仕事が苦手です。なぜなら「自分は才能があり、もっとほかにやるべき仕事がある」と思い込んでいるからです。そのため自分はグズだという自覚もありません。
根拠のない自信家タイプは、「その気になれば自分はなんでもできる」という全能感を持っています。しかし、実際に行動に移し、目に見える形で成果をあげた経験はほとんどありません。普通はそこで謙虚になるものですが、プライドだけは超一流なのがこのタイプです。裏付けになる実績やスキルが伴わなくても、自分は優秀だと勘違いして大言壮語を繰り返します。その意味では、夢想家ともいえます。
夢に逃げ込みがちな傾向は、とくに最近の若いビジネスマンに顕著です。彼らは「若者は夢を持て」と叩き込まれて育ち、理想的なキャリアデザインを描いて就職活動に臨みます。ところが社会に出ると、理想とはかけ離れた現実が待っています。そこで折り合いをつけるため、架空の「できる人像」をセルフイメージして現実から目をそむけようとします。
現実逃避の気持ちが強くなると、「この会社では自分のやりたいことができない」と言って転職を目論みます。最近は入社して半年も経たないうちに辞める若者も多いようですが、その多くはこのタイプといっていいでしょう。
辞めずに会社に留まる人も要注意です。経験を積んで成果を求められる時期になると、成果を出せない言い訳として、ますます夢想癖がひどくなります。その結果、徐々にまわりからの信用を失い、仕事も回ってこなくなる。行きつく先は、何もしないで会社に居座るだけの「社内ニート」です。
齊藤 勇
立正大学心理学部教授・文学博士
さいとう・いさむ●1943年生まれ。早稲田大学大学院文学研究科博士課程修了。専門は対人心理学。『「時間どろぼう」を退治する方法』『見た目でわかる外見心理学』『心理分析ができる本』など著書多数。
武田薬品、富士通、資生堂……。経営者の知られざる素顔を描く。
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