新・会社論
2009年 6月 30日

【2】リッツ・カールトン・バリ事件

名門ホテルを襲った懲罰金10億円裁判の一部始終

「リッツ・カールトンの違反行為はきわめて重く、非道である」罪の重さは莫大な懲罰金が物語っていると言えるだろう。

今回の裁判では、契約書に明文化されていなくとも、ホテルマネジメント契約により代理関係が成立すると立証された。

陪審はリッツ・カールトンに対し、賠償金38万2000ドル、懲罰的損害賠償金1000万ドルおよび弁護士費用をカラン・マス社に支払うよう命じた。

ここで特筆すべきは、カラン・マス社が懲罰的損害賠償金として500万ドルを要求したのに対し、陪審が2倍の1000万ドルに引き上げたことである。

リッツ・カールトンに契約違反の責任があるとの評決が下されると、そのニュースはウォール・ストリート・ジャーナル、ロイター、ブルームズバーグはじめ、各メディアでいっせいに報じられた。

「リッツ・カールトンの違反行為はきわめて重く、非道である」

とカラン・マス社側の弁護士、ビル・ブルーワー氏は述べたが、その罪の重さは莫大な懲罰金が物語っていると言えるだろう。裁判後、リッツ・カールトン側はマネジメント契約の継続を求めてきたが、カラン・マス社は契約解除を告げ、リッツ・カールトンの名前を棄てた。

リッツ・カールトンはこの評決をどう受け止めているのか。プレジデントのサイモン・クーパー氏に質問状を直接送ったが、わずか16分後、広報より「回答を拒否する」との返事が届いた。

>>「リッツ・カールトン・バリ事件」は5回連載。目次はこちら

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