
【3】心配性タイプ「でも、失敗するのが怖い!」
6タイプ別「グズ、後回し、大慌て」の克服法
マイナスのことばかりを想像して、身動きが取れなくなっているのが心配性タイプのグズ人間です。
立正大学心理学部教授・文学博士 齊藤 勇 構成=村上 敬
処方箋「失敗なくして成功なし」
心配性タイプは「安心したい」という欲求を人一倍強く持っています。自信を持って物事に取り組むには、その心理を利用して、安心できる部分から手をつけ、安心できる領域を少しずつ広げていく作戦がいいと思います。
心配性タイプが仕事を先送りにする原因の一つに、目標と手段の混同があります。目標を実現するための手段に不安を覚えると、最初に掲げた目標まで「しょせん自分には無理なレベルだったのではないか」と投げ出してしまうのです。
こうした混乱を避けるには、目標とそれを実現する手段を切り離して考えることが有効です。たとえばプレゼン資料をつくるという目標があるとき、途中で行き詰まってもプレゼン資料をつくるという目標自体を動かしてはいけません。このように目標と手段を別に考えれば、計画が後退する事態は避けられるし、もし手段が不適切だったとしても、冷静に別の手段を考えることもできます。
適切な手段が見つからないときは、目標を細かく分解してください。心配性タイプは、大きな目標に直面するとその大きさに圧倒されて思考を停止させがちです。そこで、取り組みやすいように目標を小さな単位にわけます。「プレゼン資料をつくる」という目標で行き詰まったら、「材料を集める」「構成を考える」「効果的に表現する」といくつかのプロセスにわけ、そのうち手段がわかっている部分から手をつけるようにします。一方、解決策がわからない部分も、目標が大きいままのときより単純化されて、ずっと取り組みやすくなります。
まずはできるを確定させたほうがいいのは、話し方も同じです。心配性タイプは、「どうせ○○はできない」が口癖ですが、それを「○○はできないかもしれないが、△△ならできる」と言い換えてみます。できる部分が明らかになれば、不安感も大幅に軽減されるはずです。
また、気の進まないことに毎週チャレンジすると決めて、「どうせ○○はできない」の数を減らしていくことも重要です。その積み重ねで「△△ならできる」の数が増えていけば、自分の能力に自信が持てるようになり、責任回避のための先送り癖も改善されていきます。
齊藤 勇
立正大学心理学部教授・文学博士
さいとう・いさむ●1943年生まれ。早稲田大学大学院文学研究科博士課程修了。専門は対人心理学。『「時間どろぼう」を退治する方法』『見た目でわかる外見心理学』『心理分析ができる本』など著書多数。
武田薬品、富士通、資生堂……。経営者の知られざる素顔を描く。
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