達人のテクニック
2009年 7月 03日

【6】抱え込み・八方美人タイプ「でも、嫌われたくない!」

6タイプ別「グズ、後回し、大慌て」の克服法

一人で抱え込んでしまう。あるいはすでに身動きが取れない状態なのに、安請け合いして自滅する。

処方箋「ノーと言う勇気を持つ」

抱え込みタイプの場合はグズを直す以前に、心の平穏を取り戻すことこそが急務です。そこで意識してもらいたいのが、優先事項と要請事項のバランスです。

優先事項とは、自分にとって重要であり、「~したい」と思っていること。要請事項とは、まわりにとって重要であり、自分が「~すべき」と思っていることです。グズの原因は要請事項を抱えすぎたことですから、2つのバランスが取れれば、結果的にグズも解消されるはずです。

優先事項と要請事項のバランスは、同数が理想です。それをチェックするために、まずは日記をつけるなどして自分の行動を記録し、2つに分類するところから始めてください。このタイプの人は要請事項の数が圧倒的に多くなっているはずです。それを減らし、優先事項を増やすことが次の目標になります。

具体的には、記録した要請事項から、しなくてもいい仕事や時間をかけすぎた仕事をピックアップし、ふたたびそれらの仕事を依頼されたらキッパリと断ります。ここが抱え込みタイプにとって最大の難関ですが、ノーと言う勇気を持たない限り、過度なプレッシャーから逃れることはできないし、グズも直りません。

ただ、人に嫌われることを恐れる抱え込みタイプに、断ることを課すのはハードルが高いでしょう。もし断ることに抵抗があるなら、ノーと言うのではなく自分の置かれた状況説明に徹することです。

頼まれた仕事をやる時間がないなら、「できません」とストレートに告げるのではなく、「いまこの作業をしている最中です。頼まれた仕事に手をつけるのはそのあとですが、どうしましょうか」と説明します。スケジュールが間に合わなければ相手は依頼を控えるし、相手がいまの作業のあとでもいいと言うなら、順次取り組めばいいだけです。

なかにはゴリ押ししてくる人がいるかもしれませんが、そんな相手には遠慮せずノーをつきつけるべきです。自分の限界を知って断るべきときに断れる人のほうが最終的に信頼されると思えば、ノーと言う勇気も湧いてくるはずです。

>>6タイプ別「グズ、後回し、大慌て」の克服法の目次はこちら

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プロフィール

齊藤 勇

立正大学心理学部教授・文学博士

さいとう・いさむ●1943年生まれ。早稲田大学大学院文学研究科博士課程修了。専門は対人心理学。『「時間どろぼう」を退治する方法』『見た目でわかる外見心理学』『心理分析ができる本』など著書多数。

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