
親族間の「疑心暗鬼」を回避する方法
「アフター会社人生」準備&建て直し大作戦:老親の世話
介護は「いつまで続くかわからない」という不確定な部分があるだけに、費用への不安は大きい。
文=介護・医療ジャーナリスト 長岡美代 取材協力=アンティ・ケア/菅 美穂子、ナイスケア/水下明美
介護は「いつまで続くかわからない」という不確定な部分があるだけに、費用への不安は大きい。
ただ、65歳以上で介護が必要になれば、介護保険が利用できる。ホームヘルパーの訪問介護や施設に通って介護を受けるデイサービス、福祉用具レンタルなど、利用できるサービスは多い。段差の解消など住宅改修費用の一部も対象となっている。
市区町村で要介護認定を受けて、ランクごとに決められた限度額(上限)の範囲内ならば、自己負担は利用したサービスの1割で済む。豊中市(大阪府)の調査では、在宅サービス利用者の6割以上が月1万5000円以内で収まっている。全国平均も同額ぐらいだ。
「案外少ない」と思った人もいるかもしれないが、デイサービスの食費や、ショートステイ(短期入所)の食費・宿泊費などは別にかかるので要注意だ。オムツ代も必要になる。水道光熱費も意外にかさむという。
前出の調査では、月5000~1万5000円を負担している家庭が最も多かった。介護保険の負担と合わせると、少なくとも月3万円は用意しておく必要がある。医療費や薬代の負担も考慮すれば、もう少し余裕をみておいたほうがよさそうだ。
さらに介護度が重度になれば介護保険のサービスだけでは足りないこともある。限度額を超えた分は全額自己負担となる。なかには月に数十万円かかる例もあるくらいだ。親に経済的余裕がなければ、きょうだいで分担して負担するしかない。
だが、子どもは意外に親の懐具合を知らないことが多く、イザというときに揉めることもある。まずは親の経済状態を把握し、家族で将来の介護や費用負担について話し合いをしておくことが欠かせない。
長岡 美代
介護・医療ジャーナリスト
介護経験をきっかけに、高齢者の介護や医療、ライフスタイルを中心とした取材・執筆活動を続ける。著書に、『60代からの住み替えを考える本』『親の入院・介護に直面したら読む本』など。
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