社長の仕事術
2009年 8月 03日

飯島 勲|なぜ社長がお茶くみをすると選挙に勝てるか

「リーダーの掟」

いかに強い組織をつくるか。指導者、経営者が常に頭を悩ます永遠の課題です。

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理想の組織は「動」と「静」が基本

強い組織には「静と動」の役割分担がある
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強い組織には「静と動」の役割分担がある

いかに強い組織をつくるか。指導者、経営者が常に頭を悩ます永遠の課題です。私は「陰と陽」「静と動」の組み合わせをいつも心に留めています。たとえば「人事の佐藤」と言われた佐藤栄作首相は、「陰・静」の福田赳夫と、「陽・動」の田中角栄を政権の両輪としてうまく操り、長期政権を実現しました。派手な言動で周囲を騒がす田中角栄に対し、どちらかといえば寡黙なタイプであった福田赳夫が競うことで、自民党にとって理想的な組織が生まれたのです。

その田中角栄も、自分が「動」タイプなので腹心として西村英一という「静」の長老を据え、同派は周知のごとく長く権力の中枢を占め続けました。小泉内閣の郵政選挙のときも、「動」の武部勤幹事長と「静」の二階俊博総務局長というコンビが、組織を円滑に機能させました。

ここで私が言いたいのは、自分自身のタイプを強く自覚せよということです。次に、友人、仕事の上司、部下、取引先の担当者……それらについて思い起こしてみてください。長くいい関係が続いたり、いい仕事に結びついているのは、たいてい「陰と陽」「静と動」というコンビのはずです。

自分とその周囲が「静」ばっかりでは、お通夜みたいでうまくいきません。家庭だって「動」の女房に「動」の夫では喧嘩ばかりで大変です。私の唱える「陰陽・静動」を利用するなら次のようになります。職場で人の上に立つ地位にいる人なら、自分のタイプとは異なる人間を補佐役に置いてみる。2人の副官を配置して組織をつくる場合、両方のタイプを組み合わせる。

一方、上司に仕えたり、取引先との交渉に苦労している多くのサラリーマンたちは、どうすべきか。まず、上司や取引先の担当者が、陰なのか陽なのか、静なのか動なのか、見極めることです。そして、もし自分自身が「静」だと認識していて、相手も「静」だと判断したら、その人との関係においては自分がなるべく「動」の要素を採り入れるよう努力してみること。相手が緻密すぎる人間だと思ったら、いい意味で少し大雑把さを自分が持ち込んで、補完関係をつくり上げること。それがきっといい展開を生むはずです。

ところで、麻生内閣─。

「陽」「動」の麻生太郎首相と「陰」「静」の与謝野馨大臣が中枢を担っています。うまく転がればいい仕事ができるはずなのですが……。

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プロフィール

飯島 勲

いいじま・いさお●長野県辰野町生まれ。小泉純一郎元総理大臣首席秘書官。現在、松本歯科大学特任教授、駒沢女子大学客員教授。

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