社長の仕事術
2009年 8月 07日

ヘッドハントされた会社に部下を連れていくべきか

回答者ジャック&スージー・ウェルチ

転職のときに同僚を連れていくのはよくあることですが、これは危険なことでもあります。

経営者としてヘッドハントされた会社に部下を連れていくべきでしょうか。
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転職のときに同僚を連れていくのはよくあることですが、これは危険なことでもあります。

あなたの新しい職場は、いま、変化の渦中にあって、迅速な方向転換を求められている会社、しかも社員たちが後ろ向きなマインドにどっぷり漬かっている会社でしょうか。そうであれば、戦場にあっても信頼できる、有能な元同僚たちを連れていくのが賢明でしょう。

気心の知れた優秀なチームと一緒なら、より速やかに、スムーズに仕事を片づけられます。また、過去の共通の経験から生まれた仲間意識のおかげで、1人で乗り込むよりはるかに楽しくやっていけるでしょう。

しかし、少しばかり活性化が必要なだけの比較的順調な企業のリーダーとして雇われたのであれば、あなた1人で乗り込むべきです。

前の会社の仲間を連れていくことは、往々にして「百害あって一利なし」、という結果をもたらしかねません。順調に機能している組織にとっては、「前の会社ではこうやっていたんだけど」とことあるごとに言い立てる小さな外様のグループほど古参の社員の意欲をそぐものはないからです。

最悪の場合には、この力学が社内に2つの階級を生み出します。社長のお気に入りの取り巻きたちと、疎外された元からの社員です。

新しいポジションに着いたら、まずは、その職場の状況をよく見渡してみることです。

迅速な変革が必要で、しかも抵抗勢力が幅をきかせている場合にかぎって、前の会社のチームを連れていくことを考えてください。危機的な状況の組織に乗り込むのでなければ、前任者から受け継いだチームの中から最適な人材を探し出して、彼らに新しい目的意識を与えることを考えてください。

もとの職場の仲間がまわりにいないことで、心細いと思うこともあるかもしれませんが、彼らを連れてくることによって、望ましくない大混乱を引き起こすことよりはましでしょう。

プロフィール

ジャック・ウェルチ

1935年生まれ。60年にゼネラル・エレクトリックに入社。81年、同社会長兼CEOに就任。
大企業病に陥っていた同社を変革し、世界最強の企業の1つに育て上げた。
その手法と哲学は、世界中の経営者のお手本となっている。2001年に引退後も、講演・著作を通じてビジネス界の啓蒙に努める。

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