
「不況でも相手に求める年収は変わらない=58.6%」
「条件のいい男性が見つかったから、前の彼とは別れました」。契約社員のC子さん(28)は、笑顔でそう言った。
3年付き合ってきた彼は、アパレル勤務で年収300万円、情はあるが結婚相手には不足だ。彼を“キープ”しながら婚活を始めた直後、地銀に勤める男性と出会った。推定年収550万円、C子さんは年収という条件を重視して相手を乗り換え、結婚を決めた。
なぜ3年も付き合っている彼がいながら、婚活してまで別の男性に乗り換えたのか? 彼女の言い分はこうだ。
「だって仕事も、前の会社に勤めながら『もっと条件のいい会社に』って、転職活動しますよね。結婚も同じ、私はいい条件を求めて“転婚活動”しただけです」
相手(男性)により多くの年収を求める、したたかな独身女性。彼女たちは、不況でも「妥協」の二文字を知らない。
図3-1もそれを物語る。最も多いのは「不況でも好景気でも結婚相手に求める年収に変化はない」で、約6割。「不況で、以前より結婚相手に高い年収を望むようになった」も約7%いる。逆に「不況なので、結婚相手の年収は妥協せざるをえない」は、3割程度しかいないのが現実だ。
では、6割の独身女性は、なぜ不況でも相手の年収に妥協しないのか?
いまや、30代女性の6割超、40代女性の7割超が、結婚・出産しても働く時代。“共働き”は大前提だから、専業主婦が大半を占めた昭和の時代ほど、男性に高年収を求める必要はないはずだ。目標が「世帯年収800万円」でも、妻が300万円稼げるなら、夫の年収は500万円あればいいだろう。
ところが多くの女性は、未だに男性の年収神話から抜けられない。なぜか。
牛窪 恵
マーケティングライター
うしくぼ・めぐみ●1968年、東京都生まれ。大手出版社勤務ののち、2001年、インフィニティを設立。マーケティング、企業PRなどを手がける。近著に『独身王子は早く死ぬ?』(プレジデント社)、『草食系男子「お嬢マン」が日本を変える』(講談社+α新書)がある。
武田薬品、富士通、資生堂……。経営者の知られざる素顔を描く。
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