お金・給料の新常識
2009年 10月 1日

「給料日前の2万円」どこから借りると得か

マネーの新流儀

キャッシングもショッピングも、同じ1枚のカードでできるので似たようなもの――そう思う人はいないだろうか?

キーワード: 生活 マネーの新流儀
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突然の葬式や飲み会で2万円ほど入り用になったのに、財布の中身は給料日前でカラッポ……。こんなとき、多くの人が利用するのがクレジットカードのキャッシングだろう。キャッシングもショッピングも、同じ1枚のカードでできるので似たようなもの――そう思う人はいないだろうか?

実はこの2つ、大きな違いがある。ショッピングの場合、1回払い・2回払い・ボーナス一括払いだと金利はかからないが、キャッシングだと金利がかかる。その利率は年18%が普通で、引き落とし日まで長ければ50日以上もある。もし2万円を年利率18%で借りて支払いまで50日あったとすれば、支払う利息は[2万円×0.18÷365日×50日]で493円。

年18%の金利といえば、消費者金融とほぼ同じ水準である。ちなみに、利息制限法による上限金利は元本10万円未満なら年20%、同10万円以上100万円未満で年18%、同100万円以上で年15%とされている。つまり、法的に見ても最高レベルの金利というわけだ。

キャッシングに次いで利用しやすいといえるのが銀行のカードローン。使途を制限せず、無担保で、分割払いを認めるローンのことで、銀行などで取り扱われている。

申込日に即日融資も可能、銀行のATMで現金が引き出せるなど、各銀行は手軽さをアピールする。が、金利は年12~14%と、極めて高水準だ。

銀行のカードローンは消費者金融と密接につながっている。たとえば三菱東京UFJ銀行の「バンクイック」はアコム、三井住友銀行のカードローンはプロミスと提携。大手都市銀行のローンであるものの、消費者金融で借りるのと大差はない。

高い金利を払いたくない、という人に人気があるのは、一部の消費者金融などが扱う「一定期間は金利ゼロ」といったサービスだ。たとえば「ノーローン」の名で知られるシンキでは、借りてから1週間は金利ゼロ。しかし、当然ながら1週間を過ぎたら年18%の金利がつく。

「1週間以内に返済すれば無利息なので、銀行ATMで引き出し手数料を払うよりトクではないか」という人もいる。だが、消費者金融でお金を借りたという事実は、個人信用情報のデータ網にしっかり記録されることを憶えておきたい。

貸金業法の改正により、2010年6月をメドに、総量規制といって無担保融資は年収の3分の1までしか受けられなくなる。これを受け、今までCIC(信販・クレジット)、全情連(消費者金融)、全銀協(銀行)など業態別に分かれていた個人信用情報ネットワークの統合データ共有化が着々と進んでいる。そうなると、たとえば住宅ローンを借りるときなど、過去の借金履歴が銀行に筒抜けとなるわけだ。期限内に返していればまず問題はないものの、1日でも延滞があれば、事故情報として記録され、融資を断られることになりかねない。

なお、クレジットカードのキャッシングも無担保融資の一種。今後は前述の理由から利用にあたって所得確認が求められる。そろそろカード会社から、その案内が対象者に届き始めるはず。

では、最小限のリスクで給料日前の財布を潤す方法はないか。

圧倒的に低い金利で借りられるのが有担保融資だ。

その代表例が、銀行の総合口座の中で、定期預金を担保に融資を受ける「自動融資」の制度。その上限は定期預金残高の90%(または200万円)、金利は担保になる定期預金の金利+0.5%。2万円を1週間借りても、払う利息は2~3円程度ですむはずだ。現金はATMで引き出せるし、お金が振り込まれれば自動的に返済されるので、給与振り込み口座を使えば返済が遅れる心配もない。総合口座を使って、「ちょっと足りない」ときに対応できる仕組みをつくってみてはどうだろう。

プロフィール

有山 典子

ありやま・みちこ●野村総合研究所勤務後、編集者に転身。「マネープラス」創刊編集長、「マネージャパン」編集長を経て2007年よりフリーで活動中。FP資格も持つ。

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