部課長の基本
2009年 11月 7日

アウェイでの奮闘を癒やす「個人表彰式」

A.T.カーニー(1)

経営コンサルタント、建築士、SEといった人たちは、仕事の受注先で働くことが多く、時には1年近くも、常駐する。

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経営コンサルタント、建築士、SEといった人たちは、仕事の受注先で働くことが多く、時には1年近くも、常駐する。いわば常にアウェイでの戦いを強いられる。そういった人々の朝礼(ミーティング)をのぞいてみると、久々に会う同僚に日ごろの悩みを相談するシーンを見かける。

経営コンサルタント会社、A.T. カーニーの全社ミーティングでも同じような光景を目にする。同社の全社ミーティングは年に8回。その日は全国からコンサルタントが集まってくる。金曜日の午後6時から8時まで、内容の濃いミーティングを行う。

「プライド」「個人表彰」のほかにも、進行中のプロジェクトの説明など盛りだくさんの内容だ。
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「プライド」「個人表彰」のほかにも、進行中のプロジェクトの説明など盛りだくさんの内容だ。

パートナーの後藤治氏は語る。

「コンサルタントはプロジェクトチームをつくって、日々、常駐先に通います。チームの仲間とは親しいけれど、ほかの同僚とは関係が希薄になってしまう。また、終身雇用を前提としていないので、数年で去る人も多い。設立当初からミーティングは行っていたのですが、人間同士の関係を深めるやり方はないものかと模索していました」

ミーティングを変えようと声を上げたのはアソシエイトの池上真之氏だ。

「外から見るとコンサルタントは知的エリートかもしれない。しかし、実際ひとりひとりは孤立していて悩みもある。仲間のきずなを深める企画を考えました」

そうして2年前からふたつの企画が導入された。「プライド」と「個人表彰」である。プライドは持ち時間10分間のなかで、「A.T.カーニーの社員として誇りに思うこと」をスピーチする。といっても自己陶酔の発露ではない。業務を通じた自らの成長を発表する。個人表彰では「私はこの人を表彰したい」と手を挙げ理由を述べる。表彰されるのは縁の下の力持ちといった役割の人間が多い。どちらも聞いていると照れくさいが、ほろっとした気分にもなってしまう。

プロフィール

野地 秩嘉

ノンフィクション作家

1957年、東京都生まれ。早稲田大学商学部卒業。美術プロデューサーを経て作家へ。『キャンティ物語』(幻冬舎文庫)など著書多数。監修・構成した『成功はゴミ箱の中に』(プレジデント社)が10万部のベストセラーになる。

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